ペットトラブルを回避する良き相談役
飼い主には2つの責任があると言われています。一つは愛情を持って犬が幸せに暮らしていけるよう、家族の一員として大切に世話をしていくこと。これは人として持ち続けてほしい責任です。
そしてもう一つの重要な責任が、他人に対して迷惑をかけないという社会的な責任です。後者の責任が果たせていない飼い主が増えてきたため、近隣とのペットを巡るトラブルが増えています。
かつて、日本において犬は、愛玩動物としての位置づけが高く、家族になついていればよかった時代がありました。近隣との関係もそれほど問題ではなかったのです。しかし、マンションの室内においても犬を飼う家族が増え、犬のしつけや訓練を真剣に考えなければいけない状況となっていったのです。
ドッグトレーナーにが必要とされる要因とは
では、どんなことが原因でペットをめぐるトラブルが起きているのでしょうか。
最も多いのは「ムダ吠え」です。犬は本来、吠えることで何かを飼い主に伝える動物です。ただし、しつけによってそれを最低限に止めさせることができるはずです。
しかし、それがしっかりできていない場合が、ムダ吠えになっていくのです。この「ムダ吠え」が裁判へと発展してしまったケースも実際にあります。
咬み付きによる事故も問題になっています。未だにリードをつけずに犬を散歩させる飼い主は、犬ではなく人間のしつけに問題があるでしょう。しかし実際にリードをつけているにも関わらず、飼い主が制御できずに誰かを咬んでしまう場合があります。こういった犬に関するトラブルを防ぐためにしつけの相談に応え、訓練を行うのがドッグトレーナーの役割です。
今後ますます増える活躍の場
愛犬のしつけに応えるために最近増えているのが、ペットショップやトリミングサロンでのしつけ教室です。また動物病院でしつけに対する相談を行っているところもあります。
そして、それらの場所において脚光を浴びているのが、ドッグトレーナーなのです。
ペットを飼うことがブームではなく、もはやライフスタイルの一つとして定着した今、その暮らしを円滑に行っていくために「ペット共生社会」というキーワードも聞かれるようになりました。
ドッグトレーナーは、「ペット共生社会」を担うリーダーとしても今後ますます活躍が期待されるプロフェッショナルになっていくはずです。
活躍が期待される職種や取得資格について
主な活躍の場
家庭犬訓練士、動物園、盲導犬訓練センター、ペットシッター、ブリーダー 動物プロダクション 民間訓練所、ペットショップ、動物病院、ペットテーマパーク、ペットホテル、 ペットレジャー施設、ペット関連企業、ドッグカフェ他
取得可能資格
・JCSA 認定「ドッグトレーナー」
・JCSA 認定「ドッグトレーナー」インストラクターA・B・C 級
・◎「愛犬飼育管理士」※(社)ジャパンケネルクラブ
※愛犬飼育管理士を取得すれば、第一種動物取扱責任者の選定要件を満たすことが可能。
※JCSA とは一般社団法人日本キャリア教育技能検定協会
※日本ケンネルカレッジでは上記の団体を推奨しています。